ガンランド

CZ75 後期型 マルシン

梅雨明けが待ち遠しい今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

ガンランドでは最近に、コレクターの方からの買取依頼があり、数百点ほどのモデルガンを買取させて頂きました!

ですので、今回はそのモデルガンの中から紹介させていただきたいと思います!

 

それがこちらの「CZ75 後期型 マルシン」になります!!

CZ75は旧チェコスロバキア(現在のチェコ)の国営銃器工場で開発されたダブルアクション式の自動拳銃になります。「CZ」の名は、Česká Zbrojovka/チェスカー・ゾブロヨフカ(チェコ造兵廠)(以降CZ社と呼びます)の頭文字から来ており、75は1975年に製造が開始されたことに由来しています。同廠のフランティシェク・コウツキーによって設計されました。

CZ75の歴史

第二次世界大戦後、共産党が政権を握ったチェコスロバキア共和国では、国内の武器生産能力を維持しながら外貨を獲得するため、工業製品を製造し、その傍らで民間向けの自衛用銃器を製造していました。チェコスロバキア製の銃器は設計技術と高品質が評価され、外貨獲得の一大産業に成長しました。

1968年、輸出市場向けに9mmパラベラム弾薬を用いた拳銃の開発が企画され、フランティシェク・コウツキーは新型ピストルの開発指揮のため、CZ社と契約しました。当初、コウツキーはコンパクトでシングルカラム弾倉を持つピストルを考えていましたが、1972年にチェコの産業貿易省は軍や警察の需要を見越し、ダブルカラム弾倉を装着することを設計要件に加えました。それからいくつかの試作品でテストが行われ、1975年にCz75ピストルが完成しました。品質の割に値段が安い優秀な自動拳銃として評判が高かったそうです。

しかし、当時のCZ社が国外でのパテント(特許)を取得していなかったことから、クローンないしコピーが世界のあちこちで作られることになってしまいました。何故国外の特許を取得していなかったかというと、当時のチェコスロバキア軍がCz75の採用を検討していたことから、CZ75の設計の技術流出を防ぐためチェコスロバキアで軍事機密に指定された機密扱いになっておりました。ですので、パテント取得のため諸外国当局に技術詳細の提出をしようにも、軍事機密であるという理由で出来ませんでした。しかし、そもそもCZ75は輸出を前提とした商品であったため、製品そのものは国外ですでに流通していたので、本末転倒の様な対応になってしまいました。設計者のコウツキーはCZ75に関する4つの特許を取得していましたが、国内特許であったため、イタリア、スイス、スペイン、トルコ、イスラエルなどの国でコピー品が作られました。(優れた製品に特許が無ければこういう結果になってしまう事は火を見るよりも明らかですね…)

そのためと言っていいのかは分からないのですが、前回紹介した1911に次ぐとも言われているぐらい、CZ75には様々な派生型の物が存在しています。先程にもあったイタリア、スイス、スペイン、トルコ、イスラエルなどの諸外国や、北朝鮮にもCZ75やクローン銃を元にして製造された白頭山拳銃と呼ばれる銃があります。

CZ75の前期型と後期型

CZ75には前期型と後期型が存在します。

↑の画像は当店で買取をさせていただいた「KSC CZ75 前期型」

チェコスロバキアは、当時共産圏であったために、コストパフォーマンスを第一に考える必要がなく、強度のある最高級のスチール削り出し加工で部品を薄くすることができました。これに人間工学的な設計を加えることでグリップ形状に特徴を持たせ、握りやすさを向上させています。このようにして製造されたものが前期型(1stモデル)と呼ばれています。

この人間工学を考慮したグリップは『まるで手に吸い付くよう』と評され、命中精度の高さもあったため、特にアメリカでは、シューティング競技の権威ジェフ・クーパーが本銃に「(もしこれが.45 ACPであったなら)世界最高のコンバットオートである」と高い評価を与えた事で、世界有数の名銃として人気が高騰しました。

前期型の成功により受注が増えたCz75は、生産性を上げるためにいくつかの変更を行われました。まず、今までの削り出し加工では生産効率が低いため、生産性の高いインベストメント鋳造(精密鋳造)が採り入れられ、さらにフレームは噛み合わせが前方に延長され、ハンマーにハーフコックポジションが追加されました。前期型と後期型の画像を見比べてみると、スライドレールの切れ目の位置が異なっています。このスライドレールの位置がトリガーガードの少し前あたりで切れているのが前期型、銃口付近まで伸びているのが後期型になります。

 

お買取りさせて頂いたお品物の状態

今回紹介させていただいているマルシン製CZ75は後期型のモデルになります!買取をさせていただいたコレクターの方は塗装やカスタムをされる方でしたので、元の商品と異なる部分がございます。

↑の画像は同じマルシンCZ75と並べて撮ったものなのですが、まず色が違いますね!元の商品は黒色ですが、今回紹介させていただいている方は少し青みがかった色をしています。これはブルーイングと呼ばれるカスタマイズで、金属やHW(ヘビーウェイト)樹脂を塗装ではなく染めることによって着色する方法で、光沢をいかした独特の雰囲気のある仕上がりになります!また、標準のグリップではなく、木製のグリップが付けられておりますね!銃の色と木の模様が相まってとても美しいモデルガンになっております!

最後に

ガンランドでは塗装やグリップなどのカスタムがされていても問題なく買取させて頂いております!むしろグリップやスコープなどの装着式の物であれば、そのカスタムを含めた買取になりますので、パーツが付いたままでも大丈夫です!塗装も今回の様なしっかりとした塗装なら元の商品よりも金額が上がることがあります!

査定だけでも大丈夫ですのでお気軽にお問い合わせください!

To be continued…